絵画展を介して ─ 新たな発見と感動 そして人と人を繋いでいく ─
絵画展を介して
─新たな発見と感動 そして人と人を繋いでいく─
2025年6月、長らく縮小していた絵画展を、協会の新・旧障がい画家の実演を含め開催いたしました。
障がいを負って数十年、協会の中でも長く活動している古小路浩典・飯原孝・山口かほる・梅宮俊明、そしてここ数年協会へ参加した田中潤也、六鹿香の6名です。
また2000年、協会の呼びかけで世界中の障がい画家が「Peace Paintings(私の平和の絵)」という主題で絵を描きました。
もう一度平和について考えたいという思いから、特別展としてその中の作品11点を展示しました。
実演をしての感想や、出品した絵について、今後の想いなどを画家たちに聞きました。

さあ 実演!その前に会場をひとまわりして…
田中 潤也 ―
僕の今の力ではあらわせない色の奥深さや、その国に生まれた、その画家にしか体験できない文化が絵にあらわれていることを強く感じました。
六鹿 香 ―
海外画家の作品は、それぞれの国の文化やその国ならではの雰囲気が絵の中に表現されていて、観ていて楽しかったです。
『平和の絵』の森田真千子さんの作品は、フクロウ好きの森田さん、やはりここでもフクロウが自然破壊を警鐘する象徴となっているんだなと、相手のことを知っているからこそ、作品を観る楽しさが増しました。
実演するにあたって
飯原 孝 ―
私は、真っさらなキャンバスから、ワンポイントでもいいので、最後まで完成させることを目標に実演をしています。
そうすることで私の生きざまを感じてもらえるような気がするので。
六鹿 香 ―
私は小さい頃から、絵以外でも口で何でもしてきたので、それは当たり前のことで、「すごい」と言ってもらえるのは嬉しいですが、慣れない気持ちもあります。
「この絵いいな」と思って見てみたら、実は口で描いた絵だった…
そんなふうに作品から知ってもらえるのが嬉しいので、そんな作品を描けるようになりたいです。
でも、障がいや車椅子のことを知らない方も多いと思うので、こういう場を通して興味を持ってもらえたら嬉しいし、そういう場に自分も関われたらいいなと改めて思いました。

山口 かほる ―
実演は、いろいろなお客様とお会いできるので、私はこの時間が大好きです。
なかなか上手にはお話しできませんが、皆さんとの会話もとても楽しいひとときです。
今回の展示作品について

飯原 孝 ―
もう何年になるでしょうか…コロナ渦前の展覧会での実演で、私のファンだと言ってくれた姉妹を描きました。
当時はまだ小さく、私が描いたダックスフンドがおばあちゃん家の犬とそっくりだと言って、そのご縁で毎回足を運んでくれました。あんなに小さかったのに、今では見違えるようなレディーです。
バレエを習っているというので、その姿を描きました。
だんだんと大人になってきて、嬉しくもあり寂しくもあり…
一つの絵が結んでくれた縁、こんな形の人と人の繋がりがあるのだと思うと感慨深いです。
いつまでお会いできるかわかりませんが、これからも応援してくれると嬉しいです。

梅宮 俊明 ―
今回の作品「ラッセ・ラー・ラッセーラー」は、ねぶた祭を題材にしたものですが、ねぶた祭に出掛けたのもコロナ渦前。
自分で言うのもなんですが、フットワークが軽いことが自慢だった僕が、その後から褥瘡がひどくなり入退院を繰り返しました。
そしてやっと完成した作品です。
僕の絵は、幾つも幾つも色を重ねることで発色よく、色鮮やかに描き出しているので、そのあたりをごらんになって楽しんでもらえたら嬉しいです。

古小路 浩典 ―
「倉敷川風景」は、どれだけ省略して描くか、水面をどう描くか、挑戦するような気持ちで描き進めました。
尊敬する絵描きの先輩に言われた「自分らしい風景画を描きなさい」。
その言葉が常に思い出されるので、そのことを意識しながら描くようにしています。
風景画は、描くごとに難しさと楽しさが増していくようになりました。
できるだけシンプルな風景画が描けるように、引き続き勉強するような気持ちで描いています。
グッズについて、画家として思うこと。
飯原 孝 ―
私たちが描きたい絵を一生懸命描くことも大事ですが、具体的にこんな絵を描いてほしいと言ってもらえると、それがグッズになるならないは別にして、モチベーションアップにつながるように思います。
六鹿 香 ―
「靴下など実用的なグッズがあると嬉しい」という意見が、ヘルパーさんなど周りの方からあります。
皆さんに絵を見てもらうということとは逆行しますが、ワンポイントでさりげなく絵が入っているグッズもあったらいいなと思います。
絵が主張し過ぎない分、年齢や場所を問わず使える場面がふえるように思います。
ワンポイントだからこそ、より可愛く見える絵もあるように思います。
スタッフから一言 ―
協会はグッズを皆様にお買上げいただき成り立っています。どんなグッズを製作したら皆様に喜んでいただけるのか、これはスタッフも一番の悩みです。
画家たちからのアイデアや展覧会でのご意見、情報感度を高めていきたいと思います。
今後について…
六鹿 香 ―
新しい画材の場合は「何番の色を取ってほしい」など、細かいことを頼まなければいけないので、ヘルパーさん次第のところがあります。
今の画材なら人に頼らず、無理なく自分のペースで描けるので、この環境を大事にしたいと思っています。
なので、油絵のような本格的なものに挑戦する予定は今のところないのですが、自分の手の届く範囲で、新しい画材や表現には少しずつ挑戦していけたらと思っています。
古小路 浩典 ―
今は、海外の建物や自然など、やはり風景画に重きを置いて描いていきたいと思っています。
スポンサーとコラボしたグループ展開催も目標の一つです。
飯原 孝 ―
これまで外出して撮りためた写真をもとに、綺麗な景色や建造物、描きたいものはいっぱいあります。
それと同時に、積極的に外へ出て社会貢献できればと思っています。
若い人たちに負けないように、パワーをもらいながら、描画だけではなく、人としてもう一歩上に挑戦していきたいと思っています。
田中 潤也 ―
僕は、自分が描いた作品は、手紙のような存在であり、世界共通の言葉だと思っています。
まだまだ未熟ですが、アーティストの曲をイメージした作品や、そのときに伝えたいことを絵という形で、ぜひ皆さんにお見せしたいと思っています。
スタッフから一言 ―
今回の絵画展では、現在グッズになっている絵や来年のカレンダーに採用された絵を数多く展示しました。
また「私の平和の絵」とともに、日本から遠く離れた世界中にいる協会の画家たちの絵を展示しました。
世界では、いまだに争いが絶えませんが、世界中にいる協会の画家たちは、どんなときでも差別なく平等に評価されています。
このシステムを維持しながら、皆様に喜んでいただけるグッズの製作に努力してまいります。








